2010/03/01

「人間失格」殺人事件| Book No.205-1

文庫判・296
201003月発売(Book No. 205-1)

出版社 / カテゴリー:
JOY NOVELS(実業之日本社) / 03 温泉殺人事件シリーズ

帯キャッチ:
首都を狙う環境テロと美少女失踪 その接点は「太宰」!

あらすじ:
★どうせぼくは人間失格! 絶望にかられた青年の暴走 志垣警部は犯人の陰謀(トリツク)を見抜けるか?

◎「太宰は戦後日本に絶望して死にました。ぼくは21世紀の日本に絶望して死にます。ただし、悪人どもを道連れに」——

◎太宰と同じ津軽出身の大学生・谷明人は、自然を破壊する全存在を敵と見なし、過激な環境テロ活動に走った。

◎第一の犠牲者は青森県の黄金崎(こがねざき)不老ふ死温泉で発見。大企業を経営する彼の実父だった。

◎さらに明人は戦慄の首都圏テロを予告。だがその裏で、太宰治ファンの少女が三人、相次いで失踪していた。

◎そのうちのひとりは奥多摩の山林で白骨化した死体となって発見! さらにひとりは熱海の断崖から転落死。そして三人目の失踪少女に関する死亡宣告が警視庁に送られてきた。

◎三つの事件に関連はあるのか? 志垣警部と和久井刑事は東京・吉祥寺にある三人目の少女の自宅を訪れるが、やがて消えた少女たちの最終目撃場所が吉祥寺であること、そしていずれもその日、携帯を所持していなかったことが判明する。

◎一方、不老不死温泉での父親殺しの疑いがかかった谷明人が宣言した首都爆破テロには、ただの脅しではなく現実味があることがわかった。彼の実父の建設会社から大量のダイナマイトが盗まれていることがわかったのだ。

◎まったく無関係と思われるテロ予告と少女連続失踪——その両者を結ぶ驚愕の真相は!

ミニ解説:
▽ 本編のストーリーと並行して、太宰治の人生史、そして彼の数多くの心中未遂から浮かび上がる人物像にもアプローチしています。

クレジット:
装幀・加藤岳
編集担当・加古淑