2010/10/01

飛鳥の怨霊の首| Book No.211-1

文庫判・272
201010月発売(Book No.211-1)

出版社 / カテゴリー:
集英社文庫 / 18 歴史ミステリー

帯キャッチ:
天武天皇に仕掛けられた罠 天文学者、異例の歴史発言後に自殺! キトラ古墳が語る古代史の謎を追う

あらすじ:
◎日本版ハッブル宇宙望遠鏡を目指す「飛鳥」プロジェクトの若きリーダー、天文学者の刈谷天星は、趣味の古代史研究で、「天武天皇は唐の天文学者に操られていた」と発言、物議を醸していた。

◎その刈谷が、遷都千三百年でにぎわう奈良の南、明日香村にある「蘇我入鹿の首塚」の前で頸動脈をカッターナイフで切って自殺! しかし、彼は『飛鳥の怨霊の首』という謎のメッセージを書き残していた。

◎死の前日、奈良市内で行なわれた刈谷の講演を聴いたばかりだった村野杏美たち英光大学古代史研究会のメンバーは、またしても日本の歴史観を覆す提言を行なう人物の変死に衝撃を受けた。

◎箸墓古墳、石舞台古墳、キトラ古墳など、古代日本の姿をいまに残す飛鳥の地をめぐりながら、四人の大学生は、自殺した天文学者によるまったく新しい「古代日本の捉え方」に大きな刺激を受けた。

◎衝撃的な刈谷発言の裏に「天皇とはいったい何か」「日本とはいったい何か」という重大な問いかけが秘められていたからだった。

◎古代史学界からも、天文学界からも大きな批判を浴びていた刈谷の大胆な着想が死を招いたのか。それとも……。

◎英光大学学長・瀬川繁之と四人の教え子たちは、その謎を解くたったひとつの手がかりに気がついた!

※カバー裏のあらすじにおいて、手違いにより一カ所の誤植と、作品内容と違った表現が一カ所ありましたことをお詫びいたします。「刈谷天空」→「刈谷天星」、「第一発見者である」→「現地を訪れていた」が正しい記述です。


ミニ解説:
▽ 『卑弥呼の赤い罠』につづく歴史ミステリー第二弾。こんどは古墳時代から飛鳥時代にかけてスポットライトを当て、「日本」という国号や「天皇」という称号が誕生したと思われる背景に焦点を当てました。

クレジット:
装幀・松沢順一郎
編集担当・伊藤木綿子